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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

ポジティブに生きたくなる名言集⑥ アーサー・ブルックス 「幸福になるには多少の不幸が必要だ」

ポジティブ心理学が生まれる前から、ポジティブ心理学の真髄を表す先人達の名言があります。そして、ポジティブ心理学の研究が盛んになっている現代においても、ポジティブ心理学の提唱する「ポジティブな感情によって、逆境を乗り越え、挑戦を続けて人生に充実感を感じられる」事を象徴する名言があります。

前回も紹介したハーバード大学教授の社会科学者、アーサー・ブルックスの名言を紹介しましょう。

アーサー・ブルックス
Happiness requires some amount of unhappiness.
幸福になるには多少の不幸が必要である。

アーサー・ブルックス(Arthur Brooks)は『From Strength to Strength: Finding Success, Happiness, and Deep Purpose in the Second Half of Life』(日本語版では『人生後半の戦略書 ハーバード大教授が教える人生とキャリアを再構築する方法』)という本で、人生に幸福感や充実感を感じるためにはどうしたらよいのかという方法論を示しています。また彼は「The Arthur Brooks Show」というポッドキャストを放送しています。

ブルックスは幸福は完全にとはいかなくともある程度は自分で作り出したり増強したりして管理できると主張しており、それは彼のハーバード大学の講義「Managing Happiness」の中でも語られています。

幸福になるために不幸なんてない方がいいのではないか?と思うかもしれませんが、一瞬で消え去るような享楽的な幸福(おいしい物を食べる、欲しかった服やバッグを買う、パーティーで浮かれ騒ぐ)ではなく、心にじんわりと沸きあがる、あるいは味わうことができる長続きする幸福は、障害や問題を乗り越えた時こそ得られるのです。

「人間ドッグで病気が見つかって再検査になった。もし命に係わる病気ならどうしよう」と心配や不安や危機感で一杯になったとします。しかし、再検査で、大きな病気ではなく定期検診を受けて薬を飲めば健康に問題ないことがわかりました。そうなると、健康でいられること、致命的な病気でなかった事に、深く感謝し、幸福感を味わうでしょう。

コンペに敗れ、顧客から新しい契約を獲得できなかったとします。一生懸命頑張ったつもりだったのに、結果がついてこなかったと落胆し、失望を味わったとします。しかし、だからといっていつまでもうじうじ泣いてばかりもいられません。別の顧客から契約を取るために、今回の失敗を活かしてもう一度頑張ってみようとします。そして別の顧客から契約が取れたなら、前の顧客から契約が取れなかった悲しい経験さえ、今回の契約を取るための学びだったのだと感謝したくなるでしょう。

目の前の壁をよじ登って、新しい展開が開けた時。
深い落とし穴からどうにか這い上がって、もう一度歩き出せた時。
暗い夜の中でひとりぼっちでいるように感じた後、朝友人から優しい言葉をかけてもらった時。

そのようなシチュエーションで人は幸福感を感じるはずです。
障害、問題、苦闘、失望・・・様々な不幸に遭ったとしても、その不幸の中にずっととどまってうずくまっているのではなく、それらを乗り越えることで大きな幸福感を感じる事も可能なのです。

※Harvard University Arthur Brooks 「Managing Happiness」の講義を参考にしています。

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