オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

イギリス版幸せだと感じる方法➂ 自分の毎日を記録する

イギリスのブリストル大学の教授ブルース・フッド氏(Bruce Hood)が出版した『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』には、人はどうしたら幸せだと感じられるか?について様々なアドバイスが書かれています。イギリス版ウェル・ビーイングのヒントと言えるでしょう。ポジティブ心理学や発達心理学と重なる部分も多いのです。
フッド氏の本の中から、私達の毎日の生活の中で実践しやすい「幸せだと感じる方法」を紹介していきましょう。

3つ目の方法は「自分の毎日を記録する」ことです。具体的にいうと、一日の終わりに簡単でいいので日記を書くことです。仕事の業務日誌のようなものではなく、何をしてどう感じたかを振り返り、短い文章でよいので書き出します。

  • 今日は早起きできた。
  • 今日ランチで行ったカフェはおいしかった。
  • 顧客訪問の時に資料を一つ持って行くのを忘れて先輩に叱られてしまった。自分がバカだなあと思い落ち込んだ。
  • ゆっくりお風呂に入ったら疲れが取れた。

このような、一日をどう過ごして、何を感じたかを書いていきます。

日記を書くことによって、その日を振り返り、良い事も悪い事も含めて、自分がどのように感じ、行動したかを文字によって確認することができます。文字化することで、自分の一日を客観的に眺めやすくなります。

そして、なんだかわからないうちに一日が終わってしまった・・・ということがなくなります。一日、一日、自分がどう過ごしたのだろうかと、自分の時間の過ごし方を確認することができます。

この日記を書いていくうちに、嫌な事やがっかりする事もあったけれど、よい事もあったと、ポジティブな出来事も発見しやすくなっていきます。落ち着いて一日を振り返れば、何かしらよい出来事も一つくらいあるものなのです。

ポジティブ心理学では一日の終わりに、感謝する事、ありがたいと思う事を少なくとも3つ書き出す「感謝の練習」を推奨しています。
日記をつけることに慣れてきたら、日記の最後に、感謝する事を3つ書き出してみましょう。
大きな出来事でなくてよいのです。ランチがおいしかった、お風呂でゆっくりリラックスできたなど、「ありがたいなあ」と思う出来事を書き出しましょう。
「感謝の練習」については「ポジティブ・インターベンション⑤ 実践ワーク1 3つの感謝する事を書き記しましょう。」で詳しく方法を紹介しています。

ポジティブ・インターベンション⑤ 実践ワーク1 3つの感謝する事を書き記しましょう。ポジティブ心理学...

日記をつけて、自分の毎日を記録していくと、「自分が達成したこと」「自分が乗り越えたこと」「自分が解決できたこと」なども貯まっていきます。
口論したこと、仕事でうまくいかなかったこと、失敗したことも記録されますが、時々は「やった!」「できた!」という出来事もあるはずです。
時々、日記を振り返って、自分が達成したこと、挑戦したことを確認してみましょう。たとえ今、自分が問題だらけの状況にいるとしても、過去もいろいろな試練や苦労を乗り越えて様々な事を成し遂げてきた自分が記録されていることを確認しましょう。
「感謝」の記録もつけていれば、辛い状況でも、自分はこんなに感謝する要素があると思えます。

人間はネガティブ・バイアスといって、生物としての自分に危害を与えるような情報やリスクに敏感に反応するようにできていますから、何もしなければ多くの人間はネガティブな出来事に注意が向けられます。それを是正するために、自分の毎日を日記に記録して、自分の「実績」を確認するようにしましょう。

※Bruce Hood著『The Science of Happiness: Seven Lessons for Living Well 』を参考にしています。

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