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ポジティブ心理学実践ワーク
ポジティブ心理学

ポジティブに生きたくなる名言集➁ エピクテトス 「使命を果たすことで幸福は得られる」

ポジティブ心理学が生まれる前から、ポジティブ心理学の真髄を表す先人達の名言があります。そして、ポジティブ心理学の研究が盛んになっている現代においても、ポジティブ心理学の提唱する「ポジティブな感情によって、逆境を乗り越え、挑戦を続けて人生に充実感を感じられる」事を象徴する名言があります。

そのような名言を紹介する2回目は古代ギリシャの哲学者、エピクテトスの言葉です。

 

Happiness is earned by doing your duty.

幸福は自分の使命を果たすことで得られるものだ。

 

Doing your dutyとは直訳すれば「義務を果たす」という事になりますが、ここでいうdutyとは、ミッション、使命、天命、自分の人生で成し遂げるべき目的という、自分が生まれてきた意味に通じるものです。エピクテトスはまず、このdutyをみつけて、accept your fateそれを使命として受け入れる事が大切であると説いています。そして、その使命を果たしていく事こそ、人生に幸福を感じる秘訣だと。

ポジティブ心理学はマーティン・セリグマン氏を中心として1988年頃から、精神的疾患を持つ人を治療するための心理学という枠を超えて、一般の人達がもっと幸せに生きて、人生に充実感を持つための方法を探すという目的のために研究されていった、比較的新しい心理学の分野です。行動心理学や認知心理学、幸福論等の分野と影響し合いながら、実証的な研究が進められています。

ポジティブ心理学が学問として確立される遥か前から、エピクテトスが考えたように、古代ギリシャの時代から、人生の意義、幸福論は考えられてきました。

ポジティブ心理学において、幸福感はユーダイモニアとへドニアの2種類があるとされていますが、このユーダイモニアとへドニアという言葉は元々古代ギリシャの哲学者達の著作から来ています。ユーダイモニアは困難を乗り越えてでも人生で何かを成し遂げることで得られる幸福感、へドニアは即効で得られる喜びを指します。

人間が幸福だと感じるためには、ユーダイモニア的幸福とへドニア的幸福の両方が必要です。へドニア的幸福だけだと、享楽に耽溺しがちになり、達成感を感じることができません。ユーダイモニア的幸福を感じるために、自分のやるべき事をする、多少の困難があっても乗り越えて達成する事が大切なのです。

エピクテトスのDoing your dutyとは、まさにこのユーダイモニア的幸福を達成するための方法なのです。

人生を終える時に「おいしい物をたくさん食べて、たくさんゴルフして、たくさんお金を稼いで、ブランド物をたくさん買って、仕事でライバルをたくさん蹴落として競争に勝ったなあ」(へドニア的幸福)と思って目を閉じるか。

「私の使命だと思った子供の教育問題に一生懸命取り組んで、うまくいかない事も多かったけれど、自分なりに力を尽くして子供が学べる環境を改善することに少しは貢献できた」(ユーダイモニア的幸福)と思って目を閉じるか。

My mission accomplished.

私の人生におけるミッションは成し遂げた。

そう思って、深い満足感と共にこの世を旅立てるか。

そのためにはDoing your dutyこそ要であるとエピクテトスは述べています。

 

 

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