心理学博士のJenny Taitz氏はその著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』(ストレス・リセット:あなたの体と心を数分で穏やかにする方法)の中で、ストレスにすぐ対処するストレス・リセットの方法を紹介していますが、加えて、少し時間をかけて繰り返し練習することでストレス耐性を強めるストレス・バッファーの構築する方法も紹介しています。
今回は「Stick to your plan」、自分のプランどおりに進めることです。まずは、30分間、プラン通りに進めてみましょう。
やる気が出ない時。やらないといけないとわかっている事になかなか取りかれず、先延ばしにしてしまう時。気持ちが乗らず、作業に集中できない時。
そういう時は誰でもあります。その対象が、仕事、家事、勉強、コミュニケーションなど、様々だとしても、どうにもやる気が出ず、先延ばしにしてしまう・・・。
しかし、先延ばしにすればするほど、そのことが気になり、重荷になり、心配になり、ストレスをどんどん増幅していきます。
やる気になったら取り掛かろう・・・と思っても、「やる気」はいつまでたっても沸いてきません。
モチベーションを上げる、といっても、モチベーションは実はやっかいなもので、モチベーションが出てくるまで待っていると、永遠に待つことにもなりかねません。
やる気やモチベーションが出てくるのを待つのではなく、自分自身を動かしていきましょう。
そのためには、まず、30分プランをたてます。30分間で、何をどうするという計画を紙に書き出します。
たとえば・・・
9:00 デスクについたらまず重要顧客からのメールをチェックする。
9:15 重要顧客からの問い合わせにどう返信するか、解答の下書きを書く。
9:25 上司に下書きを見てもらい、重要顧客にメールしてよいか確認する。
これで30分プランができました。そうしたら、「やる気が・・・」「モチベーションが・・・」とか考えずに、自分のプランした通りに作業を進めていきます。時間通りに進めていきます。
自分のプラン通りに物事を進めようとすると、その作業に集中できますし、時間通りに進めようとすれば、あれこれ気が散ることもありません。あっという間に30分が経つでしょう。
自分のプラン通りに30分を過ごせたら、あなたはきっと、その後も、作業をいろいろ進めたくなるでしょう。
次の30分プランを書き出して、その通りに遂行するようにしてみます。
30分では物足りないと感じれば、60分プランを作って遂行してみましょう。
30分プランや、60分プランを続けていけば、多くの作業が片づけられるでしょうし、
「やる気」「モチベーション」を気にしている暇もありません。仕事や勉強が順調に進めば、もっとやろう、もっと工夫してみようと、自然に「やる気」や「モチベ―ション」は発生してきます。
「やる気」や「モチベ―ション」などのムードに左右されるのではなく、目の前に書き出したプランにスティックしましょう。とにかくまずは30分。計画をたて、その通りに遂行します。
そのことが、あなたに自信を与え、自己効力感を高めていきます。
やらないといけないとわかっているのに先延ばししている・・・というストレスからも解放されます。
※Jenny Taitzの著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』を参考にしています。