ショーン・エイカー氏は『The Power of Beliefs』の中で、7つの信念を持つことによって世界の捉え方が変わっていき、自分の考え方や行動も変わってくると提唱しています。
しかし、7つの信念をただ漠然とそうだろうなあと思っているだけでは、変わっていきません。その信念が、誰かに言われたこと、あるいは世の中で言われていること、自分以外の人間の意見に従っているという状況では、信念が自分が本当に信じている信念、自分の強みとなる信念になっていきません。
世間で言われていること、SNSで拡散されていることを、そのまま鵜呑みにして信じることは、根拠や自分の納得感が伴わない信念になり、「unqualified general belief」(確認されていない漠然とした信念)ということになります。
自分を変えていくためには、ワラント(信ずる根拠)と、方法論(HOW?どうすればという資格や条件)を信念に付けていく必要があります。
信念を持つことは、願った結果が叶うことを保証しているわけではありません。
しかし、信念をもって動き出すことは、私達の行動を変え、世界の見方を変え、私達の人生の軌道を変えていきます。
全く同じ世界であっても、異なる信念を持つことによって、結果は異なってくるのです。
信念は行動を伴わなければ、私達の人生の軌道に影響を与えません。
たとえば、「私は宝くじで1億円をあてる」と信じるとします。この「信念」を裏付ける「根拠」はありません。「宝くじを買う」という行動は伴いますが、その後、自分が結果に違いを及ぼすための行動は何もありません。「方法論」が成り立たないのです。これはポジティブな「信念」ではありません。
一方、「私はプロサッカー選手になる」という信念を持っているとします。根拠として「自分はサッカーが好き」「サッカーの強豪校に通っている」「所属している地元のサッカーチームからプロになった人がいる」など、幾つかの「根拠」があるとします。その信念のために自分ができる行動とは、練習を熱心にする、筋トレを欠かさない、食生活に気をつける、プロサッカー選手の本を読む、サッカーの試合を何回も見直す、などがあるでしょう。自分ができる「方法論」が幾つか存在します。
そのような行動を取っても、現実に自分がプロサッカー選手になれる確率は依然として小さいかもしれません。結局、プロサッカー選手にはなれないで終わるかもしれません。信念が結果を保証するものではありません。
しかしながら、「プロサッカー選手になる」という信念に基づいて取った数々の行動が、健康な身体を作ったり、メンタルを強靭にしたり、チームプレーを重視して他人との協調性が高くなったり、様々なインパクトを自分の人生に与える可能性があります。それが、自分の人生の軌道を変えていきます。プロサッカー選手になる信念のもと行動を起こした結果、自分が、就職した企業のチームで頼りにされるリーダーとなる道に繋がるかもしれません。信念に基づき行動を起こすことで、自分の人生の軌道は変わっていくのです。これこそ、人生にポジティブな影響を及ぼす「信念」です。
信念を持つと、忍耐力がつき、持久力がつき、粘り強くなり、勇敢になります。これらの資質が、人生の軌道を変えていきます。
自分や人生を変えていく信念は、「根拠」と「方法論」があり、「行動」を伴うことが重要になるのです。
※Shawn Achor著『The Power of Belief: How Strengthening Sven Core Beliefs Predicts Greater Success and Better Life』(Crown Currency)を参考にしています。







