心理学博士のJenny Taitz氏はその著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』(ストレス・リセット:あなたの体と心を数分で穏やかにする方法)の中で、ストレスにすぐ対処するストレス・リセットの方法を紹介していますが、加えて、少し時間をかけて繰り返し練習することでストレス耐性を強めるストレス・バッファーの構築する方法も紹介しています。
今回はコミュニケーションを取る際にGIVEを使うことです。
孤独や周囲からの孤立は、ネガティブ感情を増やし、ストレスを増やします。周囲の人達との交流を持つことは、ストレスを軽減するためにも重要です。
しかし、その周囲の人達との交流により不快な思いをしたり、喧嘩になったりと、かえってストレスを増やしてしまうこともあります。
ですから、コミュニケーションの際には、GIVEを心がけるようにしましょう。
G: Gentle (穏やかに)
I: Interested (興味を示して)
V: Validating (肯定する)
E: Easy manner (気安く。かしこまらない)
の頭文字を取ってGIVEと言います。
GIVEを心掛けてコミュニケーションすると、人との関係が強化されていきます。
GIVEを平たく言うと、以下のようになります。
- 口調としては、早口や興奮した口調よりも、おだやかに、ゆっくりと。
- 相手の話に興味があることを態度で示して。(目を見る、質問する、うなづくなど)
- 相手の話や意見を否定せず、まずは受け入れて聞く。相手と意見が合わない時でも、否定しない。
- 相手に緊張感を与えるような、ぎすぎすした雰囲気で話さない。
GIVEの要素に気をつけて、人と話すことで、会話がはずんだり、相手があなたに好感を持ったりします。
もし、話すことが苦手だという場合は、聞くことに徹しましょう。人は自分の話を聞いてくれる、耳を傾けてくれると感じると、それだけで相手に好感や信頼感を持ちます。
もし、話すことがあまり得意ではないし、気軽なコミュニケーションは苦手という人は、「聞く」ことに集中することで、人とのコミュニケーションは深まります。
ただし、注意したいのは、悪口で盛り上がらないことです。他人の批判や悪口など、ネガティブな情報を共有し、他人を攻撃する話に同調すると、あなたの中のネガティブ感情は増幅していきます。
他人の悪口(それが芸能人やセレブな人達についての悪口であっても)をシェアし合うコミュニケーションは、ストレスを減らすコミュニケーションではなく、ストレスを増やすコミュニケーションです。
相手が誰かの悪口やゴシップを話し始めたら、「もう行かなくてはならないから」とその場を立ち去るか、相手に「〇〇さんのことよりも、あなたのことを聞かせてほしい」と言いましょう。
そして、他人の悪口を自分でも口にしないようにしましょう。
※Jenny Taitzの著作『Stress Resets: How to Soothe Your Body and Mind in Minutes』を参考にしています。