オフィス・ライトハウス
ポジティブ心理学実践ワーク
エモーション・マネジメント

感情シフトの方法⑦ 場所を変える

ミシガン大学教授で感情コントロール学の第一人者でるイーサン・クロス博士(Ethan Kross)はその著書『Shift: Managing Your Emotions–So They Don’t Manage You』(シフト:あなたの感情を管理する、感情があなたを管理するのではなく)で、感情をいかにうまく自分の望ましい状態にシフトさせていくかについて、様々な方法を述べています。
その方法の一つが、場所を変えることです。

ネガティブな感情に襲われた時、場所を変えることが感情を鎮めるために有効です。
自分がいる場所を変えるということは、自分に入ってくる情報が変わってきます。情報が変われば、アテンション(自分が注意を向ける先)が変わります。アテンションが変われば、見方や考え方も変わってくるのです。

場所を変える具体的な方法としては・・・。

  • 引っ越しをする。
  • 旅行をする(観光目的ではなく、静かな落ち着ける場所に行く)
  • 部屋を変える。
  • 外に出てカフェや公園に行く。

仕事中の場合には・・・。

  • 廊下に出る。
  • 階段スペースに行く。
  • 一階の玄関フロアーまで降りる。
  • (許されるならば)誰も使っていない会議室に行く。
  • 化粧室に行く。
  • ランチをオフィス外で食べる。
  • 近くの公園や図書館に行く。

感情をコントロールしたい時は、場所を変えて、アテンションの変化をもたらしましょう。アテンションの変化が、感情の変化に結び付くのです。

また、自分が落ち着ける、安らげるお気に入りの場所を確保しておくことも、感情のコントロールに効きます。ネガティブな感情に襲われたら、その場所に行って落ち着くのです。
これはPlace Accatechment(プレイス・アタッチメント 場所との結びつき)と呼ばれ、自分の感情をその場から離して、落ち着ける空間に移動します。

寛げる場所の例としては。

  • 故郷の家、あるいは故郷の町。
  • 家の中の自分の部屋。
  • お気に入りのカフェ。
  • 静かな美術館。
  • プラネタリウム。

などがあります。

お気に入りの場所を作って、ネガティブな感情に襲われたら、その場所に行ってみましょう。
「その場所に行く」という行動を取ることだけでも、まずは感情コントロールへの一歩を踏み出したことになります。

怒り、不安、後悔、嫉妬、心配などのネガティブな感情にずっと埋もれているよりも、場所を移動して、感情の渦から一歩抜け出すことが大事なのです。

※Ethan Kross著『Shift: Managing Your Emotions–So They Don’t Manage You』を参考にしています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA