生きていく上で、気分が落ち込み、自分自身に失望したり、自己嫌悪に陥ることは誰にでもあります。落ち込みと人生はセットといってもよいくらいです。
落ち込むこと自体は避けられないとしても、落ち込みから立ち直る方法を身に着けていけば、ダメージを小さくすることができますし、立ち直りも早くなります。回復力を鍛えていくのです。
このシリーズでは、Sue Varma氏の著書『 Practical Optimism: The Art, Science, and Practice of Exceptional Well-Being』を参考に、落ち込みから立ち直る方法を紹介していきましょう。
5つめの方法は迷った時の3ルールです。
物事がうまくいかない局面で、どうしよう、どうしたらいいのだろう、自分には無理だろうかと、落ち込みがちですが。ここでくよくよ落ち込んで悩んでいても、物事は解決しないので、「どうしよう」と思った時の3ルールを決めておきます。
3ルールとは
- 3日間待つ
- アドバイスを3人に聞く(ただし、その3人は信頼できる人である必要あり)
- 選択肢を3つに絞る
ことです。
3日間待つ
時間が解決する、あるいは事態が変化する場合はありますから、締め切りが迫っているなどの特殊な事情がない限り、結論を出すまでに3日間待ってみましょう。
3日経ったら、大した問題ではなかったと思うことや、誤解や誤認が解けたってこともあります。すぐに「ダメだ」「無理だ」と結論を出さずに、3日間待ってみましょう。
アドバイスを3人に聞く
「どうしよう」という事態を、信頼できる3人に相談してアドバイスをもらいましょう。この時、リアルに合って話が出来る人の方がお勧めです。できれば客観的な立場で話ができる人を選びましょう。家族や配偶者、恋人は避けたほうがよいです。あなたの立場に深く感情移入をしがちですので。
職場の先輩、違う部署の同僚、習い事の教師、学生時代の友人、環境が許せばカウンセラーなどがよいでしょう。ただし、3人に限ります。あまり多数に意見を聞くと、かえって迷うことになります。
選択肢を3つに絞る
「どうしよう」に対して、こうかな?ああかな?と、対処方法を思いついたら、3つに選択肢を絞ってみましょう。多すぎる選択肢は、かえって判断能力を低下させます。「どうしよう」と思う事態に対して3つの対処法を思いついたら、その3つを比べて、ベストだと思う方法を実践してみましょう。
一番よくないことは、「どうしよう」と思ったまま、その不安の中に浸かりっきりになることです。それではただネガティブ感情を増幅させているだけです。
まず3つ。「3日間、3人、3つの選択」と思い、実行してみましょう。
「どうしよう」と思ったら3ルール。それを習慣化させていくのです。
そうすることで、「どうしよう」という事態にもひるまず、立ち止まらず、動き続けることができます。何らかの行動を取れさえすれば、「どうしよう」という事態を突破することが可能になります。