生きていく上で、気分が落ち込み、自分自身に失望したり、自己嫌悪に陥ることは誰にでもあります。落ち込みと人生はセットといってもよいくらいです。
落ち込むこと自体は避けられないとしても、落ち込みから立ち直る方法を身に着けていけば、ダメージを小さくすることができますし、立ち直りも早くなります。回復力を鍛えていくのです。
このシリーズでは、Sue Varma氏の著書『 Practical Optimism: The Art, Science, and Practice of Exceptional Well-Being』を参考に、落ち込みから立ち直る方法を紹介していきましょう。
19個めの方法は、ジョイ・リスト(joy list)を作ることです。それも、落ち込む前に作っておくことがポイントです。
ジョイ・リストとは、これをすると楽しい気分になる、満足感を得られるという行動のリストです。それを1から5までのジョイの大きさによってランク付けしていきましょう。
- 好きな音楽を聞く ランク2
- 美味しい物を食べる ランク2
- ヨガをして体をほぐす ランク3
- お気に入りのカフェでゆっくりする。ランク3
- トレッキングに行く ランク5
- 海が見えるホテルに泊まりにいく。ランク5
などが、ジョイ・リストです。
人間は時々落ち込むものです。落ち込まない人間などいません。
ですから落ち込んでからどうしようと思うののではなく、落ち込む前にジョイ・リストを作っておき、落ち込んだら、ジョイ・リストの中から今の自分が実行できそうな行動を選んでやってみましょう。
初めは乗り気でなくても、とにかくジョイ・リストの行動を一つ実行してみましょう。
心身が動き出すと、落ち込んだ原因はそのままであったとしても、自分の気持ちや捉え方が変わってきます。落ち込みの原因について、対策を思いついたり、大したことではないと気分を切り替えやすくなります。
落ち込んだ時にずっと同じ場所でうずくまっているのが一番よくないのです。
ずっと落ち込んだ原因に心を支配されてしまうことになります。
ですから、ジョイ・リストを前もって作っておいて、いざ落ち込んだら、ジョイ・リストの一つを実践してみましょう。
何らかのアクションを取ることで、停滞していた心や思考も動き始めることが多いのです。