生きていく上で、気分が落ち込み、自分自身に失望したり、自己嫌悪に陥ることは誰にでもあります。落ち込みと人生はセットといってもよいくらいです。
落ち込むこと自体は避けられないとしても、落ち込みから立ち直る方法を身に着けていけば、ダメージを小さくすることができますし、立ち直りも早くなります。回復力を鍛えていくのです。
このシリーズでは、Sue Varma氏の著書『 Practical Optimism: The Art, Science, and Practice of Exceptional Well-Being』を参考に、落ち込みから立ち直る方法を紹介していきましょう。
7つめの方法はダメージ・コントロールです。
仕事で失敗をして落ち込んだとしましょう。
失敗をした自分を責め、自分の無力感を嘆き、失望して、暗い気分でいる。
失敗したらそういう気分になるのは自然ですが、いつまでも、暗くなったままでいるわけにはいきません。
明日も会社に行かなければならないですし、(通常は)仕事も続けなくてはいけません。
失敗をしてしまい、落ち込んだら、その次にやることとしては2つです。
まず、ダメ―ジ・コントロール。失敗してしまったことはなしにはできませんが、その失敗から派生する更なるダメージを防ぐことはできます。これ以上失敗の悪影響が広がらないよう、ダメージを最小限にするよう、できることを考えて実践しましょう。
次に、二度と同じ失敗をしないためにどうしたらよいかを考え、手を打ちます。
たとえばAさんは顧客向けの提案書を作成したのですが、そこに計算ミスがあり、想定コストが間違っていました。それを顧客に指摘され、提案書を突き返されてしまいました。
当然、商談はうまくいかず、上司もAさんのミスに呆れ、Aさんを叱責しました。
Aさんは計算ミスをした自分に失望します。顧客との商談はうまくいかず、落ち込みます。計算ミスをした自分を責めます。
しかし、自分を責め続けても、落ち込み続けても、事態がよくなるわけではありません。
そこで、まず、ダメージ・コントロールを考えましょう。
これ以上、顧客の信頼を失わないために、計算ミスを謝罪し、直ちにミスを修正して、顧客に提案書を再提出をします。
少なくとも、正しい提案書を顧客に渡すようにします。
再び計算ミスをしないよう、二回検算して、同僚や先輩にも再チェックを頼みます。
顧客が再び商談に応じてくれるかどうかはわかりませんが、少なくとも、これ以上ダメージを広げないよう、自分ができることを実行します。
次に二度と同じ失敗をしないようにするための対処法を考えてみます。計算の検算を自分だけでなく、もう一人誰かに頼むようにします。
今回提案書作成の時間が足りなくて、焦って計算ミスをしてしまった可能性があります。もう少し提案書を作成する時間を取るようにします。3日で作っていたものを5日かけて作るようにスケジュールを見直すことにします。
今回のミスは起きてしまったとして仕方がないとしても、Aさんは少なくとも、同じミスはしないようになるでしょう。また、Aさんは今回の失敗から対処法を学び取ることができます。
また、落ち込み続ける事態から、何らかの行動を取ることに関心が移っており、実際に行動を起こすことで、落ち込みから抜け出していけます。
何も行動を起こさないでうずくまっている時間こそ、落ち込みを更に深める原因になってしまうのです。
失敗は誰にでもあります。
重要なのは、その後どうするかです。
失敗したら、まずダメージ・コントロール。
行動することで、挽回のチャンスを掴むことも可能になります。