生きていく上で、気分が落ち込み、自分自身に失望したり、自己嫌悪に陥ることは誰にでもあります。落ち込みと人生はセットといってもよいくらいです。
落ち込むこと自体は避けられないとしても、落ち込みから立ち直る方法を身に着けていけば、ダメージを小さくすることができますし、立ち直りも早くなります。回復力を鍛えていくのです。
このシリーズでは、Sue Varma氏の著書『 Practical Optimism: The Art, Science, and Practice of Exceptional Well-Being』を参考に、落ち込みから立ち直る方法を紹介していきましょう。
12個めの方法はウィンドダウンwind down、気持ちを落ち着かせ、リラックスすることです。
落ち込んだり、くよくよしたり、不安になったり。
いろいろあった一日だったとしても、夜寝る前にはウィンドダウンの儀式を行うようにしましょう。
ルーティンとして定着させることで、この儀式をすれば気持ちが落ち着くということを自分にわからせます。不安スイッチをきって、睡眠に入る儀式です。
人間は寝ている間に記憶や情報が脳の中で整理されています。十分な睡眠を取って、頭や心を整理するためにも、なるべく穏やかな気持ちで眠りにつくようにしましょう。
そのために、一日をしめくくる、ウィンドダウンの儀式を決めます。
- スマートフォンを寝室とは別の部屋で充電しておく。
- テレビ、コンピューター、iPadは閉じる。
- お香をたく、あるいはアロマを漂わせる。
- 電気を消して、キャンドルを灯す。
- 肩や腿をもむなど、ストレッチやヨガをする。
- 睡眠用音楽をかける。
このように、自分なりの気持ちを落ち着かせるウィンドダウンの儀式を決めましょう。
繰り返しているうちに、ウィンドダウンの儀式をすれば気持ちが落ち着く、という習慣がついてきます。
すぐには解決できない悩みや、いくら落ち込んでも挽回が簡単でない失敗もあります。
でも、とにかく、一日の終わりには、ウィンドダウンの儀式をして、気持ちを落ち着かせて眠るようにしましょう。
睡眠を取ることによって、体力的、心理的負担は、緩和されていくのです。
十分な睡眠を取った後、朝起きたら、急に解決策を思いついた、あるいはそんなに悩むことでもないと思えるようになる。そういう可能性もあります。眠っている間に脳が情報を整理してくれているからです。
十分な睡眠を取るためにも、寝る前にウィンドダウンの儀式を行いましょう。