生きていく上で、気分が落ち込み、自分自身に失望したり、自己嫌悪に陥ることは誰にでもあります。落ち込みと人生はセットといってもよいくらいです。
落ち込むこと自体は避けられないとしても、落ち込みから立ち直る方法を身に着けていけば、ダメージを小さくすることができますし、立ち直りも早くなります。回復力を鍛えていくのです。
このシリーズでは、Sue Varma氏の著書『 Practical Optimism: The Art, Science, and Practice of Exceptional Well-Being』を参考に、落ち込みから立ち直る方法を紹介していきましょう。
13個めの方法はオアシス・モーメントoasis momentを持つことです。
オアシス・モーメントとは、心を穏やかにし、静かな時間を持つことで、特に朝がオアシス・モーメントとして最適です。
落ち込んだり、傷ついたり、失望したりしていたとしても。
朝起きて、まずオアシス・モーメントを持ち、心が静かになる時間を持ちましょう。
その後、いろいろな出来事が起こるかもしれません。今日も落ち込む出来事があるかもしれません。
しかし、朝のオアシス・モーメントだけは、自分が静かに、平和に、過ごせる時間として確保しましょう。20~30分間の時間を取りましょう。
いろいろあるだろうけれど、このオアシス・モーメントだけは、自分をジャッジしたり、周囲に不平不満をぶつけるのではなく、ただただ自分が今生きていることだけを見つめる時間です。
具体的に何をするかというと、以下の行動を試してみて下さい。
- 目を閉じて、5回深呼吸する。
- ベランダに出て日光を浴びて、背伸びをする。
- ヨガや瞑想をする。
- 自分の気持ちを書き出すジャーナリングをする。
- お茶やコーヒーなど好きな飲み物を丁寧にいれてじっくり味わう。
- 朝焼けや、空にまだ残っている月を、ただ見つめる。
オアシス・モーメントは、あなただけの時間です。
心が穏やかになるのなら、どのように過ごしてもよいのですが、スマホをチェックしないこと、テレビをつけないことは守りましょう。
オアシス・モーメントを続けていくと、前日に嫌なことがあって憂鬱な気分であったとしても、朝の光の中で、静かに過ごすことで、自分の気持ちを見つめ直したり、新しい考え方が浮かんできたりします。
いろいろあるけど、私には朝のオアシス・モーメントがある。
そう思えるようになります。
心の切り替えや、悩みの実態がすっと見えてきたりします。
忙しい毎日ではあるけれど、朝20~30分ならば、時間は取りやすいと思いますし、それくらいの時間は、自分自身に与えてあげましょう。